内定者の日常

【答えられる?】Clubhouseがバズった3つの理由とマーケティングへの活かし方とは

【答えられる?】Clubhouseがバズった3つの理由とマーケティングへの活かし方とは
この記事は約16分で読めます。

あなたはClubhouseがなぜ流行ったのか、そして今後マーケティング的視点でどのように発展していくのかを考えたことがありますか?

この記事では、

「マーケティングに興味がある!」
「Clubhouseのユーザーが増えたのはなんで?」
「Clubhouseをマーケティング的視点で有効活用する方法を知りたい」

という方のために、実際に約1ヶ月前からClubhouseを利用している私が、調べたり考えたりした内容をまとめていきます。

この記事を最後まで読めば、新しいものや新しいメディアが出てきた時に、「新しいからただ飛びつく」のではなく、どのように飛びつけば有効的な活用方法が見えるのかという考え方や、マーケティング的視点でサービスを観察するための参考になると思います。

まず簡単に自己紹介させていただきます。私はウィンキューブホールディングス(WCH)21卒内定者の伊藤 匠です!何度かこのブログに登場しているので、よく読んでくれている方がいれば見たことがある名前だと思います(笑)

私は大学2年生の頃に、インターンシップに参加した会社でWebマーケティングに出会い、そこでマーケティングに興味を持ち、WCHへの入社を決めました。

私のインターン体験や人物についてはこちらの記事でもお話しています。
インターンは無駄?IT業界でミスマッチを防ぐために今すぐ出来る簡単な2つのこと

この記事を読んでいる方が学生さんであれば、あなたと近い年齢の私が内容を噛み砕いて説明するので、よく理解していただけると思います。それでは、いま流行りのClubhouseについて一緒に考えてみましょう!

いま流行りのClubhouseとは

Clubhouse

はじめに、Clubhouseについて簡単に説明しておこうと思います。使っている、知っているという方は読み飛ばしても大丈夫です!

Clubhouseは音声版Twitterとよく言われている招待制の音声SNSです。招待制なので、誰かに招待されないとアプリをインストールしても利用することができません。(招待枠は基本2人まで、利用していると枠が増えることもあります)

私はTwitterもClubhouseも使っているので分かるのですが、音声版Twitterという表現はあっているようで間違っていると思います。

Clubhouseは、誰かが作成したトークルームに行き、誰かの話を聞いたり、手を挙げて話に参加したりすることができます。しかし、記録には残りませんし「いいね」や「リツイート」機能のようなものはありません。(音声の記録は原則禁止)

手軽さという意味では音声版Twitterというのは分かりますが、機能的な面で言うとかなり違いますよね。

はじめてClubhouseというものを知った時、もしかしてこういったものを想像したのではないですか?(笑)

クラブ

私はパリピ専用のアプリかと思いました…

ちなみに、「Clubhouseに招待されなくて辛い…」という方は、招待制ではないアプリ【Crabhouse】を使ってみては?V(;^ω^)V

Crabhouse

Clubhouseのユーザーが伸びた3つの理由

ユーザー増加のイメージ

ではここからは少し真面目にClubhouseについて考えていきたいと思います。真面目にと言ってもなるべく分かりやすく、噛み砕いて説明していきますので安心してくださいね。

【FOMO】会員制(招待制)という特別感が心理を煽った

1つ目は、会員制(招待制)だったからということです。いまClubhouseに招待されていなくて、疎外感や羨ましさを感じているそこのあなた!まさにこれがClubhouseのねらいでもあるのです。

「どういうこと??」

そう思いますよね。もう少し具体的に説明しますね。

Clubhouseが爆発的に広がった要因には、現代のSNS病とも言われるFOMOというものが影響していると言われています。

FOMO(フォーモ)とは“fear of missing out”の略で、「取り残される不安・恐怖」の事を指す言葉です。

毎日更新されていくSNSなどで、「自分だけ情報に乗り遅れたくない」「世間的な流行に乗り遅れてはいないだろうか」などと感じたことはありませんか?

私が中学生の時、学校でLINEが流行りましたが、スマホを買ってもらえるまではまさにこのFOMO状態でした。

放課後には、自分が参加できないLINEでみんなはどんな話をしているのだろう。
クラスでその話題についていけなくなったらどうしよう…

という状態です。当時、親にスマホを買ってくれと毎日のようにおねだりしていました…

普段あまりSNSを利用しないという方でも、サークルや仲の良い友人グループで遊びに行くのに、用事があって自分だけ参加できないと、そこで何が起こったのか気になったり不安になりませんか?

このようにClubhouseの招待制という制度は、「取り残される不安・恐怖」という人の心理を利用しているということです。そのため、取り残されたくない人々が必死に招待をもらって会員になったんですね。

メルカリなどでは、招待枠が高い金額で購入されるなど、お金を払ってでもClubhouseを始めたいという人々で溢れています。どんな手を使ってでも絶対に手に入れたい商品。そう思わせることができれば、売れる商品になるかもしれないですね。

記録に残らない音声だから気軽に使える

Clubhouseの特徴の1つに、記録が残らない+音声のみというものがあります。これがClubhouse流行の後押しになった2つ目の理由だと考えられます。

Twitterやインスタグラムなど人と交流するSNSは、投稿やストーリー、コメントでも記録が残りますよね。我々は、それがSNSの当たり前だと思っていました。しかし、それが時に窮屈に感じることもあるでしょう。

しかし、Clubhouseはトークルームでの会話が記録されません。文字を打ったり、綺麗な映える写真を投稿する必要もありません。音声のみの場で、気軽に話すことができ、それが記録されないということで、多くの方が使用しています。

寝起きで髪がぼさぼさの状態でも、風呂に入りながらでも、ベッドで横になりながらでもどんな状態でも音声のみで利用できる気軽さが利点です。

コロナ禍での人々の心を満たすものになったから

3つ目は、コロナ禍で人々の心を満たす道具になったからというものです。

コロナ禍で、多くの人は他人との接点が減ってしまったと思います。私自身も大学にはほとんど行かなくなり、オンライン授業ばかりでした。Zoomで人と会ったり、会話をすることはあっても、リアルで友人と会っていた時とは明らかに違います。

長時間オンラインで何かをすることや普段以上に人の顔、画面を見て喋ることなど、慣れない状況に多くの人が疲れてしまっていました。

そんなコロナ禍で疲れている人々のところに颯爽と現れたのが、そう!Clubhouseです。

Clubhouseは先ほども言いましたが、音声のみのSNSで顔を合わせることがありません。その手軽さに加えて、コロナ禍の人々に足りなかったものをもたらしてくれました。それは雑談をしたり、雑談を聞いたりする時間です。

授業や仕事に関わらず、オンラインでのコミュニケーションは、直接会っている時に起こるような無駄な会話が減ります。開始時間にルームに入室し、終了時間になるとホストがルームを終了する。教室で行われる授業とは違い、予定と予定の間にはっきりとした境界線が引かれ、プツっと切れる感じです。

教室を移動する時、会議室から戻る時、そんな些細な時間のコミュニケーションが減っていました。そんな人とのコミュニケーションが減ったコロナ禍だからこそ、人と気軽に繋がれて、話をしたり聞いたりできるClubhouseが流行ったのでしょう。

もしかしたら、今がコロナ禍ではなかったらClubhouseは流行らなかったかも?しれませんね。Clubhouseを見ていると、世の中の状況やトレンドに合わせて商品やサービスを考えることは非常に重要だと感じます。

Clubhouseの今後をマーケティング視点で考える

アクリル板に字を書く人

ここまでClubhouseが流行した理由について考えてきましたが、ここからはClubhouseをマーケティング的視点で見たときに、どのような可能性があるのかについて考えていきます。

あなただったら、Clubhouseをどのように使いますか?

実は芸能人よりも一般人に向いている

Clubhouseは芸能人も数多く使っていて、芸能人同士の話を聞きたいからという理由でClubhouseを始める人も多くいます。

芸能人は新しいSNSでもすぐにフォロワーが増え、影響力を持ちます。しかし、Clubhouseにおいては、芸能人よりも我々一般ユーザーの方が向いているかもしれません。その理由を詳しく説明しますね。

まず、「自分がClubhouseを使ってもフォロワーは10人もいないし…」と思ったあなた。落ち着いてください!

これはフォロワーの増やしやすさに関する話ではありません。あくまでClubhouseが向いているか否かという内容です。

先日、Yahoo!ニュースでこんな記事を見かけました。「ナイツ塙も? Clubhouse芸能人が早くも“退室”し始めたワケ」という記事です。

記事の内容を要約すると、

トークの記録が禁止されているのも関わらず、藤田ニコルさんやみちょぱさんのトーク内容が週刊誌に掲載されたり、ナイツの塙宣之さんの長男が、家族の恥ずかしい話をしてしまうアクシデントが発生するなどの事態が起こり、それにより芸能人がClubhouseに危機感を覚え、利用をやめている

というのです。

Clubhouseは芸能人と気軽に繋がる事ができる可能性も魅力の1つではありますが、それは芸能人からすればリスクになります。

トークの中でプライベートの話をうっかりしてしまっても、YouTubeの動画と違って編集ができません。それに芸能人はイメージ商売で、最近ではその風潮がさらに濃くなっています。Clubhouseの発言をきっかけに周囲のイメージに影響があっては本業に支障が出てしまいます。

そういった意味ではClubhouseでの発信は芸能人よりも個人の方が向いています。Clubhouse初期から、フリーランス同士のトークルームで人脈を広げたり、何かを始めたい人に向けて経験者がアドバイスをするルームが多くあります。

経験を話すことが出来れば、一般人でも誰でも主役になれます。それがClubhouseです。

ただ、いま挙げたようなお堅いトークルームばかりではなく、気軽に趣味について話す部屋やモノマネで会話する部屋などゆるいトークルームもたくさんありますので、自分の得意な事や興味があるものから広げていければいいかもしれませんね!

ECプラットフォームに成り得る?

ClubhouseはECのプラットフォームになる可能性も考えられます。

ECとは、“electronic commerce”の略で、日本語では電子商取引と訳されます。簡単に言うと、インターネット上でのモノの売り買いを指します。

あなたに身近な存在で言うと、Yahoo!ショッピングやAmazonなども含まれます。

ClubhouseがECのプラットフォームになる可能性がある理由は2つあります。それは「文章だけでは伝わらない価値を届けたり、消費者の声が聞けること」「発信が気軽にできること」です。

文章だけでは伝わらない価値を届けたり、消費者の声が聞ける

例えば、ネット上にあなたが欲しい有名なブランドの人気ジャケットがあるとします。欲しい商品を買うか悩んだ時、

就活生
あなた

値段も質も良さそうだけど、実物を見てないし、実際に使った人はどう思っているのだろう

と思ったりしますよね。

そんな時に使えるのがClubhouseです。

同じ趣味の人がトークルームで繋がれば、使っている製品が使いやすいのか、値段に見合っているのかなどを話すことができます。商品を売る側は、そのようなトークルームを作成したり、そのルームに参加することで、商品を買うか悩んでいるお客様の相談に乗ったり、購入意欲を掻き立てることもできます。

発信が気軽にできること

Clubhouseが流行した理由の章でもお話しましたが、販売側の発信が気軽なこともClubhouseがECプラットフォームに成り得る理由と言えます。

もし商品を宣伝する際に、多くの人に知ってもらおうとしたら広告を出しますよね。しかし、広告を出すのはお金がかかるし難しいです。

そこでよく利用されるのが無料のSNSで、Twitterやインスタグラムで商品が宣伝されているのを見たことがあると思います。

ただ、それらのSNSでは画像や文章を考えなくてはいけないので、始めるのは手軽ですが面倒です。それに比べてClubhouseは喋るだけなので、何も用意しなくても大丈夫です。

必要なのは、商品知識と経験のみであるため、販売側の発信が気軽にできるようになります。「毎日ツイートしよう!」と意気込んでも意外と続かないものですからね(笑)

リスト獲得、フロントエンドになる

Clubhouseはモノを販売するときに重要なリスト獲得と、本当に売りたい商品に対するフロントエンドになります。

ちょっと難しい用語が出てきたのでそれぞれ分けて説明します。

リスト獲得ができる

リストとは、自社の商品に興味があり、広告や自社のホームページから情報を受け取るためにメルマガ登録や資料請求をしてくれた人(見込み客)または、既に自社の商品を購入してくれた人(顧客)のことを指します。
リスト獲得の流れ

リスト獲得までの流れの例

リストが多ければ、そのリストに対してメールなどの方法で商品を宣伝した時に、反応してくれたり、買ってもらえる確率が高くなります。しかし、このリストを獲得するのは非常に難しい…なぜなら人はそんな簡単にメールアドレスを言いふらしたり登録してはくれないからです。

しかし、Clubhouseではメールアドレスではありませんが、Clubhouse内で自社の商品に興味を持ってくれる人リストを獲得できます。

Clubhouseで自分の話に興味を持ってくれる方が出てきたり、自分自身に興味を持ってくれる方がいれば、自然と何度もトークルームに足を運んでもらえるようになります。つまりそれはメールアドレスをもらわなくともリストを獲得したのと同じ状況ということになります。

フロントエンドになるとは?

次にフロントエンドについてですが、「フロントエンド」と「バックエンド」というマーケティング戦略を知っていますか?この前提がないと理解できない内容なので説明しますね。

フロントエンド(フロントエンド商品とも言う)とは、見込み客に初めに買ってもらう商品の事を言います。つまり客引きのために販売する商品です。

具体例を挙げますと、ドモホルンリンクルやプロアクティブなどです。CMなどで無料お試しセットや「〇〇円引き!」というものを見たことがあると思います。

バックエンド(バックエンド商品とも言う)とは、フロントエンドを一度購入してくれたお客様に対して販売する商品のことです。

フロントエンドが新規顧客獲得を目的とするのに対し、バックエンドは価格の高い商品を販売して利益を得るのが目的です。フロントエンドでは、新規顧客を獲得することを第一の目的にしているので、価格が安くても問題ありません。フロントエンドで赤字になった場合でも、バックエンドを買ってもらうことでその赤字分を回収し、最終的には利益を出します。

フロントエンドとバックエンド

フロントエンドとバックエンドのイメージ

いきなり高い商品は買ってくれませんが、一度その店・企業の商品の良さを分かってもらうことができれば、高いと思われていた商品でも、その金額を出す価値があると思わせることができ、購入に繋がります。

フロントエンドとバックエンドの例としては以下のような感じです。

~フロントエンドとバックエンドの例~

U-NEXTなどのネット動画

  • フロントエンド
    →〇週間無料視聴できます。
  • バックエンド
    →継続課金(サブスクリプション)

飲食店

  • フロントエンド
    →無料クーポン(ライス無料など)
  • バックエンド
    →セットメニュー、高価格商品、一度訪問したことでリピート獲得

あなたも知らないうちに身近なフロントエンドにつられて来店していた。なんてことありませんでしたか??

私はホットペッパービューティーのクーポンで安く初回来店して、そこからその店の魅力に惹かれ、継続的に通っている美容室がありますが、まんまとハマった感じがします(笑)

話を戻しますと、Clubhouseではトーク自体がフロントエンドになるということです。

例えば、採用のコンサルティングをしている企業があるとします。コンサルは高額な商品なので、すぐに手が出せるものではありません。そのため、Clubhouse内で無料の採用コンサル会(フロントエンド)を開くのです。

Clubhouseは企業人事の方も多くいらっしゃるので、そのような人たちの悩みを無料で解決してあげれば、「無料でここまでしてくれるなら商品も見てみようかな」「こんなに高いクオリティならこの会社にコンサルを任せてもいいかも」と思ってもらうことができます。

そうすれば、そこからコンサルティング(バックエンド)を購入してもらえるかもしれませんよね。そういった意味で、Clubhouseがフロントエンドに成り得るということです。

世の中には気づかないだけでマーケティングが仕組まれているんです。こう見ると面白いですよね!

マーケティングで重要なファン化に使える

最後は、Clubhouseで、マーケティングにおいて重要なファン化ができるというものです。

マーケティングにおいては、自社を好きになってもらう、商品を好きになってもらうという“ファン化”がとても大切です。

あなたには好きなアイドル・歌手、なんでも良いのですが推しはいますか?私は乃木坂46を8年もの間、ファンとして応援してきました。

「いきなりなんだこのオタクは…」

と思わないでくださいね(笑)

コンサートでは、毎度同じ形のペンライトやタオルなどのグッズが販売されます。デザインは違えど、モノ自体は特に変わらないのにオタクたちはその商品を何の疑問も持たずに購入します。これって、不思議じゃないですか?

もしあなたが最新の掃除機が欲しいとして、今使っているものより最新のものを購入したのに「デザインは違いますが、吸引力はあなたの使っている掃除機と変わりません」なんて言われたら「はぁ?」ってなりませんか?欲しくないですよね?

ですが、それが自分の好きな企業の新商品、好きな人(推し)が売るものであれば人は買ってしまうんです。それがファン化の強みです。

Clubhouseでは、トークルームで色々な人たちと話をすることができますが、そこで自社の商品ではなく、自分を好きになってもらうことが重要です。

この人だから買いたい!
この人の宣伝する商品なら信じられる!

そのように思ってもらうことが出来れば大成功です。

Clubhouseでは、ラジオのような一方的なコミュニケーションではなく、聞く側が話す側に回ることもできるので、話し手に対して質問したり意見を言うこともできます。この距離の近さを上手く活かすことができれば、自分のファンを作ることができると思います。

自分はファンが欲しいわけじゃないという方でも、例えば将来営業職になった時、顧客に好かれればその人柄で契約を取れるかもしれません。目的はファンになってもらうことではなく、ファンになってもらうことで得られる効果です。ファン化はどんなビジネスでも有効なので覚えておくと役に立つと思います!

人の心理や行動の意味を考え、世界の状況とともに変化するのがマーケティングだ!

群衆

今回は少し難しい内容も入れて、Clubhouseをマーケティング的視点で見てきました。

マーケティングに正解は無くても、正解に限りなく近い方法は色々な見方や分析をすることで考える事ができると思います。

マーケティングへの活かし方を考える時は、その媒体と相性のいい販売・販促の方法やファンの獲得方法を考えることが重要だと思います。

この記事を読んで、

「Clubhouseが流行った理由やマーケティングにどのように活かせそうか分かった!」
「マーケティングの面白さを感じることができた」

と、少しでも思っていただけたなら嬉しいです。このブログには、他にもマーケティングに関する面白い記事があるので、合わせてご覧ください!

タイトルとURLをコピーしました