採用の教科書

【今すぐ改善】内定辞退の防止策|選考と内定者フォローの方法とは

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  • 「毎年内定辞退者が多くて困っている」
  • 「内定辞退を防ぐ方法を知りたい」
  • 「内定者フォローの具体的な方法を詳しく知りたい」

という方に向けて記事を書いています。

人口減少という社会問題は採用活動にも影響を及ぼしており、限られた求職者から企業側が選ぶ”買い手市場とは対照的な”売り手市場”へと変化しています。現在の求職者は複数の企業から内定をもらい、1つの会社を選択するという就職活動が主流となっているため、どの企業も”選ばれる企業”になるために様々な工夫を凝らして採用活動を行っています。

今回の記事では、企業に貢献する優秀な人材を逃さないように、内定辞退を防ぐための具体的な方法を徹底解説します。

この記事を読めば、選考から内定後までの一連の採用活動において企業がやるべき施策を知ることができ、今後の内定辞退を防ぐことができます。

原因は企業側にある!内定辞退を招く3つの理由とは

ここからは、求職者が内定辞退をする理由として多い3つの原因を解説します。

待遇面や雇用条件が合わないと感じたから

求職者が内定辞退をする理由の1つに、選考前に学生が確認した募集要項の内容と内定後に提示された雇用条件が異なるということがあります。以下の項目は、内定辞退者が気になる具体的な条件をまとめたものです。

  • 給与面(昇給/賞与)
  • 福利厚生
  • 勤務形態(就業時間/休日休暇)
  • 希望勤務地の指定可/不可
  • 転勤可能性の有無

特に新卒者の場合は、選考中から福利厚生に対してこだわる学生は少なく、複数の内定から1つの企業を選ぶ際にチェックすることが多いです。内定辞退を防ぐために、まずは常に正確で新しい情報を募集要項に記載するように注意しましょう。

内定ブルーにより、不安を感じたから

内定ブルーとは、求職者が内定を承諾してから時間が経過することで、「この会社に決めてしまって本当に良いのか」「この会社で自分は活躍できるのか」などと様々な不安を抱えてしまうことです。また複数の企業から内定をもらっていた場合、1つの企業に内定承諾を決めてから「他社の方がよかったのではないか」と思い悩んでしまうことも多いようです。

内定ブルーによる内定辞退を防ぐためには、「なぜこの会社にするのか」という個人の明確な意思が固まるまで時間を設けたり、企業側から積極的に相談に応じるなどといった対策が必要です。

企業に対する不信感が生まれたから

選考中の面接官の態度の悪さや何気ない言動、さらにネット上で目にした悪い噂から求職者は企業に対して不信感を抱き、内定辞退を選択することがあります。

企業の”顔”といっても過言ではない面接官の印象が悪いと、企業に対するイメージが損なわれ、「こんな社員と一緒に働きたくない」と思われてしまいます。

内定辞退を防ぐためには、実際に求職者と関わる採用担当者や面接官の振る舞いや言動に注意して選考を進める必要があります。

【たった2つだけ】内定辞退を防ぐためには

ポイント

内定辞退を防止するには、これから紹介する2つのことを徹底して行う必要があります。具体的な施策を知る前に、まずは内定辞退を防ぐための重要な2つのポイントをおさえておきましょう。

志望度を高める選考を戦略的に行う

内定辞退を防ぐには、採用選考を突破するごとに徐々に企業を深く知ることができ、志望度が高まるような仕組みを構築することが重要です。

採用選考は、企業と求職者が相互にマッチングを図るために行うものであり、選考を突破するたびに求職者企業への理解度と志望度が高まる選考が理想的です。内定を出した瞬間に求職者のモチベーションが最高潮に達している工夫をするといいでしょう。

  • 合宿選考など、記憶に残る選考内容を考える
  • 内定出しでは感動的な演出を行う

手厚い内定者フォローを行う

内定辞退を防ぐには、内定者との継続的なコミュニケーションをすることが重要です。内定辞退者が続出する企業の多くは、この内定者フォローがうまく機能していないという課題があります。

内定者フォローで特に意識するべきことは、以下の2つです。

  • 内定者に自社で働くイメージを持たせる
  • 内定者が心から納得できるまで相談に乗り、内定者と企業の信頼関係を築く

内定出しから時間が経過しても「自社に入りたい」という想いが変化しないように、内定承諾後まで内定者と定期的にコミュニケーションを取りながら不安を1つ1つ解消し、内定辞退を防止しましょう。

【選考編】内定辞退を防ぐ方法

選考編

ここからは、実践的な内定辞退の防止策を紹介します。前半は選考編、後半は内定者フォローの2部構成でじっくり解説していきます。

求職者の本音を聞くための面談を行う

内定辞退を防ぐには、徐々に自社に対する理解度を深める選考内容を構築し、マッチングしているかどうかを求職者自身にきちんと検討してもらう必要があります。そのためには、企業側が一方的に質問を投げかけるような「面接」ではなく、フランクに本音を聞き出せる『面談』が効果的です。

『面談』とは、企業側と求職者が互いに本音を言い合い、マッチングを図るためのものです。選考とは一切関係がないということを前提に『面談』を行い、求職者が会社に求めていることや他社の選考状況などをざっくばらんに話しましょう。

選考中に、個別にフィードバックを行う

多くの求職者は、「仕事を通して成長したい」「早く経験を積んで一人前になりたい」「どの企業でも通用するようなスキルを身につけたい」などと、自分が成長する機会を求めて就職活動を行っています。「ここなら自分が成長できるだろう」と求職者に感じてもらうためには、課題に対するフィードバックが有効です。

選考中に出した課題等に対して、社員自身が的確な指摘やアドバイスを個別に行うことで、求職者は成長機会のある会社だと感じるでしょう。また「こんな先輩社員になりたい」といった目標ができたり、自身が働くイメージを膨らませることができます。

企業が目指す将来を提示する

選考中に志望度を高める方法の1つが、企業の将来像を共有することです。企業が目指している明るい将来像は求職者の働くモチベーションを高めるため、内定辞退の防止策にもなります。

ここで重要なのは、社員自身の素直な言葉で語ることです。求職者は企業研究でネット上に掲載されている情報は一通り目を通しているため、現在企業が目指している具体的な将来像自分自身の目標を話すことで信頼関係の構築にも繋がります。

感動的な内定出しを行う

選考中の内定辞退防止策の中でも特に重要なのが、内定の出し方です。企業側からすれば1本の電話や郵送で内定を出すことは簡単ですが、求職者は内定をもらった感動が薄いと、企業に対する思い入れが浅いため、のちに内定辞退をする人は少なくありません。

  • 社員全員の前で大々的に発表
  • 感動的な言葉とともに代表から直接内定を言い渡す

内定を出す際は、いくつもの選考を突破した「達成感」と、「自分はこの会社に必要とされている」と感じてもらえるように、会社全体で歓迎していることが伝わるように意識しましょう。

【内定者フォロー編】内定辞退を防ぐ方法

内定者フォロー編

ここからは、内定者フォローで内定辞退を防ぐ方法を解説していきます。内定承諾後に起こりやすい内定ブルーに陥らないように、一人一人の内定者とコミュケーションを取ることが重要です。

代表や活躍する社員と会う機会を作る

代表や活躍する社員と話すことは、求職者にとって非常に魅力的なことです。企業のトップである代表から歓迎されれば、内定者は「自分は期待されているんだ」とモチベーションがより高まるでしょう。

また今活躍している社員から当時苦労したことなどを直接聞くことで、求職者は自分の将来像をイメージしやすくなり、会社との関係性も深く感じられるため、内定辞退の防止にもなります。

ここで注意したいのは、内定者に合った人選をすることです。同じ大学・学部出身など、内定者との共通点のある人材を選びフランクに話せる機会を作りましょう。

内定者同士や社員とのコミュニケーションツールを設ける

内定者フォローで最も重要なことは、定期的にコミュニケーションを取り、不安や疑問点などをできるだけ早く解消してあげることです。そのためには、社員や内定者同士ですぐに連絡を取り合えるようなコミュニケーションツールを設ける必要があります。

しかし内定者側からすれば、社員に自分から連絡をするのは気が引けてしまうため、内定から時間が経過しても信頼関係を築けるようにな行動をしましょう。

  • 「不安な点があればいつでも気軽に相談してください」と伝える
  • 近況を聞くために定期的に企業側から面談の誘いをする

相談に応じ、不安や疑問点はすぐに解消する

内定者から相談を受ける際は、オンライン上のコミュニケーションではなく、できるだけ直接会う機会を作ることを心掛けましょう。直接話を聞くことで、文章では伝わらない内定者の潜在的な不安要素に気づくことができるとともに、内定者は「自分のために時間を割いてくれている」と企業の誠実さや信頼性を感じ、内定辞退を防ぐことができます。

また面談の担当者は、当時内定者と同じ不安や悩みを感じていた社員を選抜するなどして、個人に合った適切な人材を選ぶようにしましょう。さらに面談の際は、内定者に緊張感や圧迫感を与えないように、やわらかい口調を意識し、カフェのようなリラックスできる場所で行うのがおすすめです。

会社に馴染めるように内定者アルバイトや研修を行う

内定辞退を防ぐには、内定から入社までの期間でどれだけコミュニケーションが取れるかがポイントになります。入社前は誰もが会社に馴染めるのかと不安を抱えているため、内定者アルバイトや内定者研修を行うことも内定辞退を防ぐ1つの手です。実際に同期の内定者や社員と関わることで社内の雰囲気を感じられるとともに、入社後のギャップをなくすこともできます。

またアルバイトや研修だけでなく、肩の力を抜いて話せるような懇親会を設けるのもいいかもしれません。会社内に気の合う相手や相談しやすい先輩社員が見つかれば、内定者の不安解消にも繋がります。

本をプレゼントする

内定者フォローとして本をプレゼントするという方法もあります。本のプレゼントというと少々堅苦しいイメージがあるかもしれませんが、内定者フォローにぴったりの本を選べば、内定者は積極的に読んでくれることはもちろん、入社後に役立つ知識を蓄えることができます。

具体的な書籍は以下の記事を参考にしてみてください。

【まとめ】内定辞退を防ぐためには

まとめ

今回は、内定辞退を防ぐ方法について紹介しました。

最後に、内定辞退の防止策として重要なポイントをおさらいしておきましょう。

  • 内定辞退を防ぐには、『志望度を高める選考を構築すること』『定期的な内定者フォローを行うこと』が重要である。
  • 選考は、求職者自身に実際に働くイメージや理想像を持たせることを意識し、徐々に会社への理解度が深まる選考内容を考える。
  • 内定者フォローでは、内定後から入社まで定期的にコミュニケーションを取ることを心掛け、内定者の不安や疑問点の解消に努める。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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