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世界中で大人気!一風変わったレッドブル独自のマーケティングとは

この記事は約10分で読めます。

皆さんは「レッドブル」をご存知ですか?
コンビニや自動販売機などで手軽に買うことのできるエナジードリンクとして有名です。
1度は飲んだことがある、もしくは目にしたことのある方は多いのではないでしょうか?

エナジードリンクといえば、大手製薬会社から発売されているリポビタンDを始め、モンスターエナジーなど色々な種類がありますよね。その中でもレッドブルは、世界のエナジードリンク市場において7割以上のシェアを誇り、エナジードリンクの王者とも呼ばれているんです!

1984年にタイで発祥してから今や170か国以上で販売されているレッドブル。日本に参入したのは2005年とまだ日が浅いため認識しずらいかもしれませんが、世界でみると圧倒的であることが分かります。

今回の記事では、

・マーケティングに興味がある!
・レッドブルがなんでこんなに有名になったのか知りたい!
・難しいことはよくわからないけど単純にレッドブルが好き!

という方に向けて、レッドブルが行った他にはないマーケティング手法について解説していきます。

この記事を読むことで、マーケティングの面白さにハマるだけではなく、少し視点を変えることで可能性は無限に広がるというという考え方が身につきます。今後あなたが何かにつまずいてしまった時の助けになるはずです。

これから学校や就活を頑張ろうとしているあなたは、この記事を読み終えた後は無意識にレッドブルが飲みたくなってしまうかもしれません!

自己紹介が遅れましたが、私はウィンキューブホールディングス21卒内定者の”ちゃど”こと田通麻結と申します!

私のことは、以前書かせていただいたこちらの記事にて詳しく記載していますので、ぜひこちらも併せてご覧ください!


高校生のころから試験前や授業中はレッドブルが相棒で、何度も助けてもらっていました!
私はお酒が大好きなので、今ではレッドブルウォッカにして飲むことが多いです。そんなに安いわけでもないのになぜか買ってしまう、という方は私だけではないはず…!

そんな不思議な魅力のあるレッドブルがエナジードリンクの王者とまでなった理由を、分かりやすく噛み砕いて解説していきます。マーケティング初心者でも理解できる内容となっていますので、ぜひ気軽に読んでみてください!

奇想天外なマーケティング手法とは

まず注目したいのが、レッドブル独自の奇想天外なマーケティング手法なのですが、そもそも日本の一般的な企業と異なる点として下記の2つが挙げられます。

・製造、流通は委託
・レッドブルが行うのはマーケティング

少し違和感があることに気が付きましたか?

日本の企業では自社で製造、販売を行い、その商品を広告会社にマーケティングを依頼するケースが一般的。しかしレッドブルはあえて自社ではマーケティング戦略に特化し、製品自体の製造は委託しているのです。

この時点でレッドブルがかなりマーケティングに力を入れていることが分かりますね!

お客さんを集めるのではなく探しに行った?

コカ・コーラなどの大手飲料メーカーは大きなイベントに広告を出すなどマス広告(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌での広告を指します。)に頼ることが普通ですが、レッドブルは違います。

マス広告を使うということは企業の都合で発信する情報に反応する人を集めるということなので、たくさんの人に同じコンテンツを投下する中で興味をもってくれた人だけがお客さんとなります。

レッドブルは逆なんです!

お客さんを集めるのではなく、自らお客さんが集まりそうな場所に出向いていきました。創業当初すでに飲料メーカーとしては後発だったため、同じようにマス広告を使っても先発企業に勝てないと思ったのかもしれません。

スーパーやコンビニといった流通網ですら構築していなかったため、逆転の発想でまずは少数でも高く買ってくれるお客さんを探すというマーケティング戦略をとったのです。

では、お客さんを探すマーケティング戦略とはどういったものなのでしょうか。
まずレッドブルは、商品の利用シーンとその消費者を定義づけしました。

利用シーンとしては、

・長い1日が終わり、長い夜が始まるとき
・しんどい運動の前や試合中のパフォーマンスが下がるとき
・眠気を誘うドライブをするとき
・長いパーティー後にエネルギーチャージしたとき
・仕事が立て込んでいて、へとへとになっているとき
・テスト勉強で寝る時間がないとき

そしてこの利用シーンに登場する5種類の消費者として、

・学生
・運転手
・クラブのパリピ
・ビジネスマン
・スポーツをする人、観戦する人

と、定義づけしました。

そのうえで、自らお客さんが集まりそうな場所に出向いて行ったのです。

具体的な取り組みとイメージの植え付け

また、それと同時にレッドブルは商品に対しての新しいイメージを植え付けていきました。

クラブやバーのコンテストの開催

DJダンサーを見つけるコンテストなど、クラブやバーなど音楽関連のイベントを積極的に展開し、参加者にレッドブルを無料で配ることでSNSにて発信してもらうという戦略をとりました。

これは、従来の栄養ドリンクというカテゴリに弱かったターゲットである若者への広がりを狙いとし、クラブやバーで話題になることでイケイケな飲料水というイメージ付けにも成功しました。

また、今では割とメジャーになりましたが、クラブやバーにてレッドブルで割ったカクテルを提供するアプローチも行い、口コミの拡散と同時にファンを増やしていきました。

派手なレッドブルカー

サンプリングを配布する際などに使用しているのは独特の車両です。いわゆるサンプリングカーという車に当たりますが、BMW MINIなどの車両の後ろに大きなレッドブルの缶を取り付けているデザインに仕上がっています。

一般的な考え方なら、搭載量が少ないためサンプリング配布に向いていないと判断するところですが、レッドブルは特徴的な外見で印象付けることを優先したのです。

結果として、見かけた人は不思議に思って調べたり見とれてしまったりする方が多くいました。15年以上経っている現在でも、目撃写真がSNSに上がるほどです。まさに狙い通りということですね!

 

注目したい”スポーツマーケティング”

また、レッドブルが行った特徴的なマーケティングとして”スポーツマーケティング”が挙げられます。

スポーツマーケティングなんて初めて聞いた!という方もいるかと思いますが、そんなに難しくはありません!

スポーツマーケティングとは、スポーツが持つさまざまな価値を活かして行うマーティング活動を指します。定義は一定ではありませんが、この場合は一般企業がスポーツを活用して自社のマーケティングに活かすという風に考えられます。

数あるスポーツの中から、レッドブルはブレイクダンスやスポーツバイク、パルクールなどマニアしか知らないエクストリームスポーツと言われるジャンルのスポンサードを取りました。

「翼をさずける」という言葉の意味

なぜそんなマイナーなスポーツのスポンサードを取っていったのでしょうか?

その答えは考え抜いたコンセプトにありました。

もともと、エナジードリンクや栄養ドリンクというジャンルは疲労回復、つまりマイナスになった体をゼロに戻すことを目的として作られていました。

しかし、レッドブルはそれらとは決定的な違いがあります。

「翼を授ける」というキャッチコピーからも分かるように、ゼロからプラスの状態を作る、これを飲めば何かができる、そういったエキサイティングな体験を可能にするコンセプトを固めたのです。

そこで注目したのが、成分や味を主張するよりもよりこのコンセプトを効果的に伝えるために、エクストリームスポーツをスポンサードするという手段でした。

レッドブルは、有名なチームで名前を大きく売りたいという立ち位置ではなく、あくまでチームを一緒に盛り上げていきたいというそのスポーツ自体を一緒に広げようと知る立場をとりました。

こうすることで、多くの人に名前だけを知ってもらうのではなく少ない人に強いイメージをもってもらうことを可能としたのです。量より質を意識したということですね!

さらに、レッドブルはエクストリームスポーツの中でも過激なスポーツを好んでスポンサードをとっている傾向があります。

少し想像してみてください!

皆さんはこれから自動販売機で栄養ドリンクやエナジードリンクを買うとします。

100円で売られているリポビタンDやデカビタ、一方で200円以上の単価で売られているレッドブル、これを見て何を想像しますか?

同じ栄養ドリンクやエナジードリンクなのに値段が2倍も違う…。もしかしたら200円以上のレッドブルを買ったときに、味以上に何か新しい体験ができるんじゃないか。そんなことを思う人もいるのではないでしょうか。例えば、試験の前や試合の前など何か特別なイベントの時こそレッドブルを買ってみたくなりませんか?

「何かの気分を高揚させたいときにレッドブルを買ってみる」レッドブルはまさにそんな時に最適なドリンク、というマーケティングを実施したのです!

先ほども述べたように、レッドブルはゼロからプラスの状態を作る、これを飲めば何かができる、そういったエキサイティングな体験を可能にするということをコンセプトとしています。そういった理由があってエクストリームスポーツの中でも過激なスポーツを好んでいるのだと言えます。

ちなみに、レッドブルのホームページを見てみると、翼をさずけるといったコンセプト”ココロ、カラだ、みなぎる。”ということがあらゆる手段で表現されているので、よかったらそちらもぜひチェックしてみてください!
https://www.redbull.com/jp-ja/energydrink

スモールコミュニティの育成

ここまでレッドブルのマーケティング戦略を見てきて分かるように、レッドブルは特定の都市や地域、クラブやエクストリームスポーツのイベントといった小さいマーケット、コミュニティに的を絞ってマーケティングを展開してきました。あえて人が多くない、でもターゲットがギュッと密集している小さいコミュニティを選んできたのです。

スモールマーケットに訴求する場合、何の変哲もないマーケティング活動をしていてはただの小規模マーケティングです。レッドブルの凄い点は、商品をアピールする前に熱狂を作ったことだと言えます。

レッドブルはスポンサーとしてスポーツイベントに関わるだけでなく、自らが主催者となり、熱く盛り上がるスポーツイベントを開き、熱狂の渦を作りました。

こういった熱狂を作ることで、人々は忘れにくくなります。読んだことや聞いたことはすぐに忘れてしまいますが、感じたことはなかなか忘れません。レッドブルは、熱狂という人が感じる最上級の感情を呼び起こすイベントを作り上げ、忘れられない体験を提供したのです。このターゲットの心を揺り動かす場を作ったことが、レッドブルのスポーツマーケティングの特徴です!

エクストリームスポーツは単なるスモールマーケットというだけではなく、その内容がなかなかに過激で極限であるがゆえに熱狂が生まれやすいことも要因の1つと言えますね。レッドブルは、そうした取り組みの中でだんだんと熱狂的なファンを育成していきました。

レッドブルのInstagramを見てみても、エナジードリンクはビックリするほど出てきません。レッドブルのロゴですら、チラチラのぞく程度です。代わりにレッドブルが主催するエクストリームスポーツイベントの様子や、面白いチャレンジをしているアスリートの様子が毎日アップされています。このように、SNSユーザーの心の中に高揚感などの熱狂を作り出そうとしている様子も伺えます。

お気づきの方もいるかと思いますが、ここまででテレビCMやら雑誌・新聞広告といったマスメディアの活用は出てきていません。レッドブルは多くのスモールコミュニティの熱狂と口コミで知る人ぞ知る商品となり、ブランドが十分に浸透したと感じてから、最後のワンプッシュにメディアを活用しました。最後のひと押しにメディアの力を活用して皆が知る商品にしたのです!

 

少し視点を変えることで可能性は無限に広がる!

今回は、レッドブルが行った他にはないマーケティング手法について解説してきました。

もはやレッドブルは飲料メーカーではなくマーケティング会社といっても過言ではないくらい、考えられた戦略の数々でしたね!

レッドブルの場合、まず商品に興味を持ってもらい体験してもらう。なおかつ仲間に口コミで拡散してくれる根強いファンを作る。そのために、スモールコミュニティに対して強烈な体験を作り上げる、というのがポイントでした。

ほんの少し視点を変えて考えてみることで、いくらでも可能性は広がることを教えてくれましたね!

今回の記事を読んで、

・マーケティングって面白い!
・レッドブルのマーケティング戦略が分かった!

と、少しでも思っていただけたら嬉しいです。

このブログの中では、他の21卒内定者もマーケティングについての記事をそれぞれ書いていますので、よければそちらもチェックしてみてください!

 

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