- 「人事に向いている人ってどんな人？」
- 「人事で働くうえで必要なスキルは？」
- 「人事部を作りたいけど、誰を配属すればいいかわからない」
という悩みをもつ方に向けて記事を書いています。
人事部の業務は、新卒・中途採用、社内評価制度の作成、社員教育など多岐にわたります。人事の業務をこなせる人はどんな人なのか、疑問に思う方も多いでしょう。
そこで今回の記事では、人事に向いている人・向いていない人の特徴から人事に必要とされるスキルまで徹底解説します。
この記事を最後まで読めば、「人事に向いている人・向いていない人の特徴」がわかります。人事に向いている人が人事になることで、優秀な人材の獲得や適切な社員への評価・教育ができるようになります。
人事の仕事内容
ここでは、人事の仕事内容を解説します。人事の仕事内容は大きく5つに分けられます。
新卒・中途の採用
採用は、主に2種類あります。「新卒採用」と「中途採用」です。採用活動は、それぞれ計画を立て、年間を通して行われます。対面での企業説明や面接などの選考活動、最近ではSNSの運用など、採用活動は多様化しています。
応募者からすると採用担当者は、その企業で初めて会う人なので、「企業の顔」ともいえます。優秀な人材を過不足なく採用できるかは、今後の会社の発展に大きく関わってきます。
社内評価制度の作成
社内の評価制度、報酬制度を決定することも、人事の大切な仕事です。評価制度は、不平等が生じないように吟味して作成しなければいけません。
社員が納得できる評価制度が整っていることで、個々の仕事意欲は向上し、会社として大きく成長することに繋がります。
社員の教育・育成
社員が知識やスキルアップをするためには、各個人のレベルに合わせた教育や研修が大切です。例えば、以下のような研修があります。
- 内定者研修
- 新人研修
- 幹部研修
- マナー研修
- 自己啓発研修
社員に目的に合った研修を行い、社員を成長させることも人事の仕事です。専門的な技術に関する研修である場合、講義内容は外部に委託することもあります。社員を、「会社に貢献する人材」に育成するために、人事の仕事は幅広いです。
労務関係
労務関係とは、社員の勤怠管理や社会保険の手続き、給与の計算などの業務のことです。事務的なことだけでなく、社員の心のケアも人事の大切な役割です。
社員がストレスなく仕事に没頭できる環境を設備させることで、個々の最大限の力を発揮させることができます。
人材管理
社員一人ひとりの目標やキャリアプラン、ライフプランを把握することで、適時柔軟に対応することができます。
キャリアアップの時期と判断した時や、問題解決が必要であると判断した時は、人事異動を行います。適切に人事異動を行うために、社内情報の把握と管理、そして社員と信頼関係を築き上げることが大切です。
人事に向いている人の特徴6選
ここでは、人事に向いている人の特徴を6つ解説します。
1.人間観察力が高い人
人事に向いている人は、人間観察力が高い人です。人事の仕事は常に「人」と向き合うため、人に興味があることは大前提です。人間観察力が高い人は、一人ひとり社員の適性を見極め、それに合った人員配置を行うことができます。
また、人間観察力は採用活動においても大きく役立ちます。採用活動では、限られた時間の中で、たくさんの応募者から、会社に必要な人材を見抜くことができるかどうかが重要です。
業績だけではなく、性格などその人の内面もきちんと見据える必要があります。
2.人を成長させることが好きな人
社員を成長させることも、人事の目的の1つです。しかし、その人が成長したとしても、それは本人の努力と評価されることが多く、人事は自身の仕事に対する評価を受けにくいです。
そのため人事は、人を成長させること、人の成長を見ることが好きな人に向いています。人の喜びを、まるで自分のことのように喜べる人には、うってつけの仕事です。
3.情に流されない人
人事に向いている人は、情に流されない人です。人事の仕事において、公正性は極めて重要です。1人の社員を特別扱いすることや、同情によって評価することがあると、会社の規則は次々に乱れてしまいます。
社員一人ひとりのことを考えることも大切ですが、「それが会社にとってどうであるか」という組織優先の価値観を持って働くことが必要です。情に流されることなく、公正な判断ができることは、人事で働くうえで必要な能力です。
4.秘密を守れる人
人事の仕事において最も重要なことは、秘密をきちんと守ることです。人事に向いている人は、秘密を守りぬける人です。
人事では、社員の個人情報だけでなく、ありとあらゆる機密情報を扱います。これを他の部署などに口外することは、裏切りともとらえられ、人事としての信用以前に、人として信用を得ることはできないでしょう。
情報管理を徹底し、秘密を守ることで、会社の均衡は保たれ、社員からの信頼を得ることができます。
5.相手の立場に立って考えることができる人
人事の業務では、「経営者の目線」と「労働者の目線」を持つことが大切です。また社員一人ひとりをみても、考え方や働き方は全く異なります。
いろんな人が共存する会社という組織で、きちんと相手の立場に立って考え判断することが大切です。それぞれの立場を理解し、バランスよくくみ取ることができる人が、人事に向いています。
6.物事を論理的に考えられる人
人事に向いている人は、物事を論理的に考えられる人です。感情的に後先考えずに決断した場合、とり返しのつかない事態になることがあります。
人事では、人に関する情報を多く取り扱います。数ある情報を冷静に分析し、1歩先のことを考え、問題を解決させるためのプロセスを論理的に立てることが大切です。
人事に向いていない人は？
ここでは逆に、人事に向いていない人の特徴を解説します。
野心家な人
高い評価を得たい、評価されたいと強く思う野心家な人は、人事に向いていません。人事の業務は、自身の仕事での努力が、自分の評価に繋がりにくい傾向にあります。
また、成果がはっきりと目に見えることは少なく、他の部署のよう高い評価を受けるということもめったにありません。毎日一生懸命仕事に取り組むにも関わらず、なかなか評価を受けないことは、野心家の人にとってストレスとなるでしょう。
短気な人
短気な人は、人事に向いていません。人と関わることが多い業務の中で、社員と円満な関係を築き上げているかどうかは、大切なポイントとなります。
何か小さなアクシデントや失敗があるたびに、感情的に怒っていると、社員は離れていってしまいます。また、採用の面でも、その人材を採ったことが会社にそう影響するかは、すぐにはわかりません。短気な人に、人事の仕事は務まらないでしょう。
責任感がない人
どんな職業においても、責任感をもって業務を遂行する必要があります。人事の業務においてもやはり、責任感は必要です。人事の業務は、機密情報を多くとり扱います。
無責任な仕事をしていると、会社の存続に関わるような重大なミスが起こってしまうかもしれません。社会に出て仕事をするうえで、責任感がない人は、どんな仕事も中途半端になり、うまくいくことはありません。
他人に関心がない人
「自分のことが大好きで、他人には興味がない」という人は、人事に向いていません。
人事の業務では、社員の適性を見極めて人員配置したり、採用活動では短時間でその人の本質を見極めなければいけません。そして社員を成長させるために、目的に合った研修を行うこともあります。
自分ではなく、常に人のことを考え行動する人事の業務において、他人に関心がないことは致命的です。
人事に必要なスキル
ここでは、人事に必要なスキルについて解説します。
法律関係の知識
まず人事の業務で必要となるのが、労務関係の制度や法律関係の専門知識です。特に労働基準法や労働安全衛生法、社会保険、雇用保険などを熟知することが求められます。助成金や補助金についても、知らなければ獲得することはできません。
常に変わり続ける法律や労務関係、人事の知識を勉強しアップデートし続けることが大切です。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力も、人事に必要なスキルです。その中でも重要視されるのが、人間関係調整力と問題解決力です。
人事は様々な社員と均衡しますが、社員間、部署間、会社側との利害関係をうまく調整することが大切です。そして、セクハラ、パワハラ、サービス残業など社内で発生する様々な問題も、人事が解決のサポートをする必要があります。
作業の正確さ
どんな仕事にも共通することですが、労務の管理においても、ミスは許されません。社員の給与や社会保険関係の処理などは、間違い、ミスがないことが当たり前です。
給料が振り込まれていない、税金の天引き金額の間違いなどがあると、訂正する作業はとても大変です。また、ミスがあると人事への信頼も失われてしまいます。
情報収集能力
人事では、情報収集能力も必要です。社内事情を把握していることで、異動や昇格・降格など、適切な対応をとることができます。
また、常に情報が移り変わる採用情報も、敏感に読み取ることが大切です。流行を把握し採用活動を行うことで、会社が必要とする優秀な人材を採用することができます。
人事に向いている人の特徴まとめ
今回は、人事に向いている人の特徴や必要とされるスキルを解説しました。
人事に向いている人の特徴は先述した以下の6つです。
- 人間観察力が高い人
- 人を成長させることが好きな人
- 情に流されない人
- 秘密を守れる人
- 相手の立場に立って考えることができる人
- 物事を論理的に考えられる人
人事の業務は、会社を大きく発展させるうえで欠かせない重要な業務です。
人事部を新しくつくる場合や人事に配属する人を悩んでいる企業様には、先ほど紹介した7つの特徴や人事に必要なスキルを参考に、会社の発展に役立てていただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
