採用の教科書

この一言で気まずさを解消せよ!面接で求職者の緊張をほぐす質問7選

この一言で気まずさを解消せよ!面接で求職者の緊張をほぐす質問7選
  • 面接(面談)で求職者の緊張がほぐれなくて気まずい面接になってしまう
  • 求職者以前に自分も緊張してしまい、うまく面接が進められない
  • アイスブレイクする際にどんな話題を振れば良いか教えて!

という方に向けて記事を書いています。

面接に慣れていない面接官が、面接の準備に気合いを入れて当日を迎えたものの、学生の緊張が解けずに本音を引き出しにくい面接になってしまうケースはよくあります。

そこで今回の記事では、面接初心者でも覚えておくだけでアイスブレイクに使える「求職者の緊張をほぐす質問集(オンライン対応)」や面接で求職者の緊張をほぐす際の注意点までまとめて解説します。

この記事を読めば、面接で求職者の緊張をほぐし、本音を引き出すための場作りをする方法や質問の仕方が全て理解できます。

まずは笑顔で第一印象を良くしよう

笑顔の男性

まずは、小手先の面接質問例を覚えるのではなく、こちらに目を通してください。

面接で使えるテクニックとして、緊張をほぐす質問を覚えておくのは必要なことですが、それ以上に重要なことがあります。それは雰囲気づくりです。

求職者が面接に訪れたら、わざわざご足労いただいたことに対して、まずは笑顔で迎えてあげましょう。

いくら緊張をほぐすための質問をテクニックとして使ったところで、その面接官が真顔かつ低い声のトーンで質問してきたら求職者も緊張がほぐれません。

はじめは明るい笑顔と声で「こんにちは。本日はお越しいただきありがとうございます!」と来ていただいたことに感謝しましょう。

第一印象といえば、メラビアンの法則というものがありますがご存じでしょうか。

メラビアンの法則とは、心理学者アルバート・メラビアンが提唱したもので、人の「視覚情報」「聴覚情報」「言語情報」の3つがどの程度の割合で人の第一印象に影響を与えているかという結果をあらわしたものです。

それぞれの影響度は以下のように割り振られています。

  • 視覚情報(表情、しぐさ、見た目)55%
  • 聴覚情報(声のトーン、口調、速度)38%
  • 言語情報(話の内容、言葉の意味)7%

一番多くの影響を与えているのは視覚情報で、言語情報はたったの7%しか影響を与えていないのです。

メラビアンの法則

上の画像は同じセリフで異なる表情の同一人物を比較したものです。イラストでさえも、印象が変わりませんか?

つまり、どんなに内容が面白い話をしたり緊張がほぐれるような質問をしても、あなたが怖い顔をしていては、視覚情報が優先されて「怖い面接官」という第一印象を与えてしまうのです。

逆に言えば、最高の笑顔と明るいトーンで面接を進めれば、相手は緊張しにくくなるということです。

面接の際はこのメラビアンの法則を忘れないようにしましょう。

面接で求職者の緊張をほぐす質問7選

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ではここからは、面接で使える求職者の緊張をほぐす質問をご紹介していきます。

ですがその前に…

質問をする際はオープンクエスチョンとクローズドクエスチョンという2種類の方法がありますが、緊張をほぐす場合はオープンクエスチョンがおすすめです。

  • オープン→YesかNoで答えられない質問
  • クローズド→YesかNoで答えられる質問
質問例

オープンクエスチョンのほうが、相手に話をしてもらえて緊張をほぐせますし、相手から会話を広げてくれることもあります。

思わぬ情報が引き出せるのが、このオープンクエスチョンのメリットです。

そんなオープンクエスチョンの例を紹介していきます。

1.「会社の場所はすぐに分かりましたか?」

1つ目は、交通手段や経路についての質問です。

質問例
  • 「会社の場所はすぐに分かりましたか?」
  • 「会社まではどのように来ましたか?」

といった質問をすることで、もしかしたら自宅ではなく大学から来たことが分かるかもしれません。その場合は、「今日の授業は終わったのですか?」など大学についても会話を広げることができます。

また、来ていただいたことに関して自然に感謝の言葉を伝えることができます。

関連記事:採用面接の交通費は出すべき?支給基準や方法、実際の支給事例はこれを読めば解決

2.「外は暑いですが室温は大丈夫ですか?」

2つ目は、気温についての質問です。

質問例
  • 「外は暑いですが室温は大丈夫ですか?」
  • 「今日は寒いですが暖房強くしますか?」

これは意外と重要で、外から来た人と室内にずっといた人では室温の感じ方も違うので、リラックスして面接を受けてもらうためにも、この質問をすると良いでしょう。

その時暑いからといって冷房をきかせ過ぎて、あとから寒くなるという事態には気を付けましょう。

3.「今日は雨ですが濡れませんでした?」

3つ目は、天気についての質問です。

質問例
  • 「今日は雨ですが濡れませんでした?」
  • 「ゲリラ豪雨でしたが傘は持っていましたか?」

面接に限らず初対面の場ではよく使われる話題ですよね。

私は以前、駅直結の会社に勤務していたので、「今日は雨でしたが駅直結なので濡れませんでしたか?……それは良かったです!弊社の志望動機で一番多いのは“雨に濡れないから”なんですよ!(笑)」なんて軽く冗談を混ぜてアイスブレイクをしていました。

4.「〇〇大学はどんなところですか?」

4つ目は、大学についての質問です。

質問例
  • 「大学はどんなところですか?」
  • 「〇〇学部って珍しい学部名ですね。何を学んでいるのですか?」

大学に関しては、相手が良くしゃべれる話題になるので、話が広がりやすいです。

また、同じ大学である場合は、それを開示することで一気に親近感が生まれ、相手の緊張がほぐれやすくなるでしょう。

5.「好きなこと、趣味はなんですか?」

5つ目は、趣味についての質問です。

質問例
  • 「趣味はなんですか?」
  • 「趣味の欄に書いてある〇〇って何ですか?」

履歴書にはよく「趣味」の欄がありますが、その欄を用意することでこんなアイスブレイクに使えます。

趣味のことであればたくさんしゃべることが出来るので、自分の好きなことを話してもらえば緊張がほぐれやすくなるでしょう。

また、大学と同様に趣味が同じ場合は親近感が生まれ、会話も広がりやすくなります。

もし残業が少ないことが売りの会社であれば、「終業後に趣味の〇△をしている」とプライベートについて話せば、ワークライフバランスが重要視されている会社なんだと思ってもらえるでしょう。

6.「今日の朝(昼)ごはんは何を食べましたか?」

6つ目は、ごはんについての質問です。

質問例
  • 「今日の朝ごはんは何を食べましたか?」
  • 「面接後はちょうどお昼の時間ですが、何か食べて帰るのですか?」

面接の時間帯によって質問の仕方を変えることが出来るので、ストックしておくと臨機応変に使える便利な質問です。

もし社内の食堂やごはんに関する福利厚生がある場合は、そのことについてさりげなく伝えることもできます。

7.「緊張していませんか?」

7つ目は、「緊張していませんか?」という質問です。

冒頭からしっかり読んでいただいている方は、「あれ、これクローズドクエスチョンじゃないの?」と思うでしょう。正解です。

しかし、この「緊張していませんか?」という質問をあえて緊張している相手に対して投げかけることで、相手の緊張をほぐすことが出来る可能性が高いのです。

緊張していることが相手に伝われば、逆に安心でき、リラックスにつながることがあります。

また、緊張していることすら忘れるくらい緊張している方には、「いま自分は緊張していたんだ」というように気づかせてあげることができます。

「緊張していませんか?」と質問する際は、もちろん笑顔で明るく聞いてあげてください。冷たい表情で聞くと、さらに緊張してしまいます。

さらに、「緊張していませんか?全然緊張しなくても大丈夫ですよ」と付け加えてあげることで、相手を落ち着かせることができます。

オンライン面接の際に緊張をほぐす質問例

ZOOM画面

次に、リアルな面接とは状況の異なる、オンライン面接での緊張をほぐす質問例に関してもご紹介します。

関連記事:意外とお得!?新卒選考をオンラインで行うメリット

「その背景画像はどちらですか?」

Zoomなどを利用したオンライン面接では、自宅を映したくないという理由からバーチャル背景を設定している方がいます。

Zoomにデフォルトで設定されている画像の場合は使えない質問かもしれませんが、もし相手の背景がオリジナルのものであれば、その背景に関する話題で会話が盛り上がるかもしれません。

「こちらの声は聞こえますか?見えてますか?」

オンラインでの面接をする際は、お互いの接続状態や音声の確認が必須です。

面接を円滑に進めるためにも必要ですし、この質問をすることで、「気にかけてくれている」という安心感を相手に与えることができます。

面接官側では正常に聞こえていても、相手側のみに不具合が起きていることもあるので、お互いがベストな状態で悔いのない面接ができるようにこの質問は必ずしましょう。

弊社人事部に聞いた!面接時に求職者の緊張をほぐすための方法

話し合う男性

ここまで、面接の際に求職者の緊張をほぐす質問をご紹介してきましたが、弊社人事部が実際に面接時に意識していることについても合わせてご紹介します。

今回は、2人の担当者に話を聞いた内容をまとめました。先ほどご紹介した質問例にもお2人の意見が含まれていましたので、質問例で出た内容は割愛させていただきます。

面接開始時

面接開始時には以下のようなことを伝えています。

  • 「まだお互いに選び選ばれている状態です」
  • 「採用を慎重におこなっている(双方のマッチングを大事にしている)」
  • 「気になること、不安点はぜひ解消していってください」
  • 「帰りに後悔が残らないようになんでも聞いてください」
  • 「ざっくばらんにお話ししていきましょう」

弊社の場合は「採用を慎重におこなっている」というように採用コンセプトを伝えてから面接を開始します。

お互いのマッチングを重要視しているので、相思相愛の関係で採用したいという旨を伝えています。

また、弊社は面接の際に私服可としているので、もしスーツを着用してくださっている場合はそれについてお礼を言います。

面接中

面接中は相手にたくさん話してもらうことを意識しています。

経歴についてお話ししてもらっている時は、相槌やアイコンタクトをこまめにします。

経歴に関して聞いている際は、会話ではなく相手の話を聞く状態になることもあるので、相手が話している時はリアクションを取り、「聞いていますよ」ということをしっかりアピールしましょう。

特にオンライン面接の際は、リアルな面接よりも相手に感情が伝わりにくいので、大げさくらいなリアクションが効果的です。

面接で求職者の緊張をほぐす際の注意点

虫眼鏡を除く男性

最後に、求職者の緊張をほぐす際の注意点をまとめます。

質問をしたからといって緊張がほぐれるわけではない

テクニックとして効果的な質問をご紹介しましたが、これだけでは求職者の緊張はほぐれません。

冒頭でお伝えしたように、笑顔と明るい声のトーンで会話し、質問内容だけでなく雰囲気づくりを意識しましょう。

また、自己開示を意識しましょう。

相手に自分のことを開示することで、相手は「心を開いてくれた」と安心して話をすることができます。

相手に質問したあとは、しつこくならない程度に自分の話も混ぜながら会話をするようにしましょう。

求職者と対等な関係になることが重要

面接では面接官と求職者が対等な関係で話をすることが重要です。

これは「学生にため口を使われても怒るな」ということではなく、まだ選び選ばれる関係だということです。

そのため面接では、企業側が「採用してやっている」のではなく、「選んでもらう」というスタンスを心掛けましょう。もちろん学生側からしても「選び選ばれる関係」です。

また、面接官に上から来られると、求職者は緊張してしまいます。緊張した状態では本音や本当のその人を判断することができないかもしれません。

面接では、あくまで対等な関係を意識しましょう。

質問内容も大事だが、雰囲気作りを意識しよう

今回、面接で求職者の緊張をほぐすための様々な質問例をご紹介しました。

もちろんこの質問例自体は使っていただいてかまいませんが、それ以上に大切なのは緊張しない雰囲気づくりです。

求職者が会社に来て、あなたを一目見た瞬間にあなたの印象が決まります。そこで暗い顔をすれば怖い印象になりますし、笑顔で対応すれば相手の緊張はほぐれるでしょう。

そういったことに関しても注意しながら面接に臨んでみてください。

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