人材定着

「会社辞めます」その時あなたが人事としてやるべきことは・・・!?

「会社辞めます」その時あなたが人事としてやるべきことは・・・!?

人事の仕事は、採用だけではありません。

喜ばしい業務ではありませんが、「退職」に関することも人事の仕事のひとつです。

「会社を辞めたいと思っています。」

社員からそう言われたら…あなたはどうしますか?また現場のマネージャーやチームメンバーからそう言われたと相談されるかもしれません。

一緒に働いている仲間です。「はい、分かりました」と簡単に言えませんよね。では人事として、どう対応すれば良いのか・・・?

今回それを教えてくれるのは、

  • リクナビ新卒のエントリー数は弊社の業界の平均と比べて7倍以上
  • 新卒内定辞退率10%以下
  • 中途内定辞退率20%以下

という実績の持ち主で、弊社の人事の責任者でありながら、執行役員も務める人事部長 萩原さん!

もちろん退職に関する業務も担っておられます。そんな萩原さんに「退職の話が出たら、人事がやるべきこと」を聞いてみました!

退職者に対して、何かしないと!と思うあまり社内へのフォローを忘れがちです。萩原さんには「退職者に対して/社内に対して」両方とも教えて頂きました!

大切な仲間を失いたくない!そんな時こそ人事の出番です!

退職が決まる前に、人事がやるべき行動とは・・・?

レゴ

もし突然辞めたいと申し出されたとしても、まだ本人の考えが浅い段階で切り出していることもあるので、理由や背景にある思いを探れば引き止められる可能性もあるのです。

では、私たちはどのような対応をしていくと良いのでしょうか?

本人自身を変える

「会社を辞めたい」

そう思っている理由は何か、聞いてみる必要があります。

例えば、給与に不満があるという場合なら

  • なぜ今の給与になっているのか
  • どのような評価をしているのか

ということを説明し、給与を上げるにはどうしたら良いか話し合いをすることができます。

勤務時間に不満がある場合は、もしかしたら行っているタスクの量がとても多いのかもしれません。これらは、仕事のやり方や時間管理などが原因・課題となっています。

しかし、その人に教えたり、研修したりすることによって解決出来る問題ですよね。

会社を辞めるという選択をする前に「今の課題はトレーニングすることで解決できるのだ」という事を伝え、実践に導くことが大切です。

その人の役割を変える

研修やトレーニングで、その人を変えることを試みてそれでも効果がでなければ、今度はその人の役割を変えてみてください。

単純にチーム内での役割を変えてみる手もありますし、チームや部署自体を変える(=異動)手もあります。ひとつだけ注意しないといけないのは、伝え方です。

異動は、退職を引き留める代替案としてよく例に挙げられます。

よって、退職希望者の心理としては、

「引き留めるためにその場しのぎで出した提案じゃないか」
「異動して解決するものなのかな」
「前の部署のメンバーと気まずいな」

と思っています。

グラフ

退職理由に関するアンケート調査 調査協力:株式会社ポップインサイト よりこのグラフを参考にしてみると

退社時の対応に対して「その場しのぎだ」と感じた人はなんと3割以上!

そのような気持ちを打ち消し、本気で本人の事を考えての提案だということを伝える必要があります。

「違う能力を伸ばして、挑戦してみない?」
「会社を辞めるというリスクを背負わずにジョブチェンジできるよ」

というニュアンスで伝えるのがおすすめです。

あくまでもポジティブな内容での異動だということは、退職を希望していた本人にとってもその人がもともといた部署のメンバーにとっても人間関係を壊さない重要なポイントです。そのような気遣いもお忘れなく!

会社を変える

それでも本人の課題が解決せず、退社の気持ちも強まっているのであれば、残念ですが、退職を承諾するしか無さそうです・・・

その場合に人事がやらなければならないのは「残された人たちに悪影響が出ないようにする」ということ!

では具体的には、どんなことを行う必要があるのでしょうか・・・?これからご紹介します!

退職が決まってしまった後にやるべきこと

椅子

実際に退職が決定してしまったら、残される人への影響を考なければなりません。

残された人が退職者に対して不満を抱くことは往々にしてあります。そんな不満を抱いた人たちを放っておくと「退職者予備軍」に・・・

そうなる前に残された人のフォローをしなければなりません。では残された人たちが持つ不満の中でも特に多いことは何でしょうか?

このグラフをご覧ください。

このように退職日が急で、引継ぎを十分に行う時間が取れないことが最も残される人にとっては迷惑に感じます。退職の1か月前に大量の有給をとって辞められてしまうということもあり得ます。

さらに「書類・データ・備品の扱い」に関しては会社にとって大きな損害になる可能性を孕んでいます。

なぜなら退職者が同業他社に就職した場合、顧客情報をもっていかれる危険があるからです。

引継ぎの失敗、顧客の流出など、退職者が出たことで起こる社員・会社への不利益を防ぐため人事ができるのはたったひとつです!!

それは・・・「就業規則をきちんと作り、時代に応じて修正するということ!」。入社の書類と同様、退社の書類も細かに作っておきましょう!

 

いかがでしたか?

会社を辞めたいです、と言われれば結構ショックです。しかし尚早な判断の場合もあります。

その人が退職したいほどの問題があるとすれば、会社にとっても大きな問題です。同じ問題を抱えているのはその人だけではないかもしれません。

あなたが、その人から「会社を辞めたい」と思った理由を聞き出すことは、その人自身の問題を解決できるだけでなく会社全体の問題を解決出来るチャンスでもあります!

  • 本人自身を変える
  • 役割を変える
  • 残された人のフォロー
  • 就業規則を作る

というように人事として出来ることをやっていきましょう!

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