採用の教科書

【質問力】面接で知りたい情報を求職者から引き出すテクニック

【質問力】面接で知りたい情報を求職者から引き出すテクニック

こんにちは!

人事ならば、絶対にするであろう面接。面接を終えた後「全員なんか良さそうだったなぁ・・・」となってしまった経験はありませんか?

面接で相手の価値観や志望度、働くうえで大切にしていること、などを聞き出せないとどの求職者も良さそうな感じがします。そして選考結果を出すのに苦労した結果、なんとなく、こちらの方が良かったと印象や直感で決めてしまうのです。

では相手のことを深掘りし、情報を引き出すためにはどのようなスキルが必要でしょうか?

それは「質問力」です。

採用のための面接は質問力がないとできません。

「質問力」とは

  • 何を聞いたら、何を知れるのか
  • どこまで深掘りしてもいいのか

が分かるスキルのことを指しています。

コミュニケーション力とは全く別のスキルです。この記事では質問力をどのようにして上げれば良いかご紹介します!

これであなたも「なんとなく良い人だったなぁ・・・」というモヤモヤの残る面接からおさらば!「このような根拠があって、是非うちの会社に入社して欲しい!」と自信を持って選考結果を出せるようになるでしょう!

質問力を上げるためにやること

面接の「ロジックツリー」を作る

面接のロジックツリーとは、質問の項目や角度、切り返しなどがたくさん書いてあるものです。

ロジックツリーイメージイメージです

あらかじめ面接で聞く項目を用意しておいてどのように深掘りするかを決めておくのです。

これを用意しておくことで直感的な深掘りの仕方ではなく、全求職者に同じ質問を平等に行うことが出来ます。その結果、ロジカルに選考結果を導くことが出来ます。

場数を踏む

面接のスキルを上げるのに最も効率的で、最も効果があるのは結局のところ場数を踏む事です。面接に慣れていない人や自信がない人は、前述の「ロジックツリー」をPCの画面に出して面接してみてはいかがでしょうか?

場数を踏むごとにどんな質問をすれば、どんな事が分かるかということがだんだん分かってきます。ロジックツリーが自然と頭の中に出てくるイメージです。

他社の面接に行く

これは少し過激な方法かもしれませんが・・・面接の勉強をするなら実際に自分が受けてみることもひとつの手です。

受けるなら、自社と近い業種の企業が勉強になるでしょう。

自分が求職者の立場になることで

  • こういう質問は、自分のことを理解しようという姿勢を感じられて嬉しかった
  • 面接官のこういう態度は、求職者からすると気分の良いものではなかった

など、質問以外の気づきも得られます。

相手を深く知るテクニック「質問返し」

女性の手とPC

今までは人事が一方的に聞くことに関する「質問力」のお話でした。今度は相手から情報を話してくれるよう働きかけるテクニックについてお話します。

面接は、人事と求職者の話す割合が半分ずつになるのが理想的だと言われています。

面接の最後、残り10分程度で済まされがちな「質問ありますか?」。この時間が実は、求職者の事をより深く理解するために重要な時間だったのです。

こちらからガツガツ質問するだけではなく、「あなたが何について知りたいか、私達も知りたいです」と伝えて、相手が話す時間を作ります。

この質問返しをすることで3つのメリットがあります。

まず1つ目は、「志望度の高さが図れる」という事です。

質問があるかどうか聞かれて、「無いです。」という方は自社についてあまり調べてない可能性が高いです。

不安点や、確認しておきたいことありますか?働き方や給与面に不安はないですか?本当に大丈夫ですか?と何度もお聞きしても「ん~、大丈夫です。」と言われてしまうと自社への志望意欲が感じられず、どれだけ経歴が華々しくても厳しいかな、という判断になります。

2つ目は、「本当の価値観や大切にしていること、転職の理由が分かる」という事です。

例えば、働き方を重視する人なら

  • 残業どのくらいありますか?
  • 有給って取りやすいですか?
  • 朝何時に来ていますか?

というようなことが質問に挙がりますし、働き方よりも、業務内容を重視する人なら

  • テロップって文字指定ありますか?
  • フォントの指定ってありますか?
  • デザインではどんなツール使われていますか?

というように業務に関する事細かな質問になります。

「なぜ気になったんですか?」と深掘りしていくと、さらに向こうから考えや価値観を話してくれますよ。

また転職の理由についてですが・・・例えば「転職の軸はなんですか?」と聞いても「新しいキャリアにチャレンジしたくて」とポジティブな理由を話す方はほとんどです。

しかし質問の時間に移った時に「チームの雰囲気はどんな感じですか?」と聞かれると、もしかしたら人間関係が理由で転職したのかな、と予想することが出来ます。

このように「質問ありますか?」と投げかけて一番最初に出てくることが、本人が最も気にしているところだったりします。

3つ目は、「入社する上で相手の不安を軽減させられる」という事です。

例えば、先ほどの「チームの雰囲気」が気になっていた人は人間関係の構築に不安があるかもしれません。

そこで、会社の雰囲気を口頭で伝えるだけでなくチームメンバーの紹介をしたりしてみましょう。入社のハードルが下げられますよね。何を不安に感じているかが分かれば事前にこちらからフォローすることが出来るのです。

また、質問に答えることで「面白そう!」と会社に対しての入社意欲が強くなることもありますよ。面接はいかに人事が求職者から判断材料を引き出せるかにかかっています。

もちろん求職者が言いたくないことは聞かないという嗅覚も必要です。

「質問力」を鍛えることで

  • 求職者がどんな価値観をもっているのか
  • どこまで深掘りしてもいいのか
  • 自分が欲しい情報は、どんな質問をすれば引き出せるのか

が分かるようになります。

「なんとなく良い人だったなぁ・・・」で決めていた面接はもう終わりです!明確な根拠と自信を持って選考結果を出せるようになり、自社に合う優秀な人材をどんどん採用できる人事になりましょう!!

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